EPISODE 5
13年ぶりの、ありがとう
事務職/1999年入社
自分の車で資材を納品
入社6年目の頃、私は酒田工場で受付、受注、配車を担当していました。一通り業務の流れは覚えたものの、まだ分からないことが多い状態でした。
そんな中、毎日のように資材や運搬の件で電話を頂くお客様がいました。しかも私にとって初めての大手のお客様の取り次ぎです。電話を受け取る度に「在庫や車の手配は足りるのだろうか」といつもドキドキしていました。
「現場は生き物だ、都度状況は変わる」と上司に教わっていましたが、工期が近づくほどイレギュラーな注文が増えてきます。ある時、「その資材がないと作業が止まる!」と逼迫した電話が入りました。先方は忙しくて誰も動けないし、うちの営業もタイミング悪く誰もいません。「早く納品しなければ!」と私は自分の車に資材を載せて急ぎ納品に駆けつけたこともありました。車のトランクにダンボールを敷き袋物を詰めて、ヘルメット・軍手・長靴の3点セットで納品に伺ったことは懐かしい思い出です(今ではコンプライアンス的にいかがかと思いますけど)。無理難題の多いお客様でしたが、それは現場状況があってのこと。いつも最後に「ありがとう」「申し訳ない」と必ず伝えて下さる方でもありました。
今も、私の名前を覚えていたお客様
あれから13年、突然ある支店の営業さんより「酒田工場でお世話になった●●さんって覚えてますか?」と電話がありました。忘れる訳がありません!あの時、いつも懸命にご対応していたあの方です。
営業さん曰く「当時担当してくれた事務の方は(私のことです)今もいらっしゃいますか?と話されているんですよ」とのこと。実はあの時、お客様も初めて現場を任されたそうで「慣れないことが多く困っていた時、いろいろと助けてもらえて本当に感謝しています。よろしくお伝え下さい」とのことでした。
お客様と接することが多い営業さんと違い、事務員の私の名前を13年も経った今も覚え、ご連絡を頂けたことに、私は本当に感動しました。
「これからも初心を忘れることなく、縁の下の力持ちの事務員として頑張ろう!」そんな元気を頂くことができました。