EPISODE 6

鳶さん20人に囲まれるピンチ
営業職/2002年入社

image: 鳶さん20人に囲まれるピンチ

お客様からの大クレーム

 

九州新幹線の高架橋新設工事を担当した時の話です。ある業務の中で、当社とお客様との間に商社が入るものがありました。つまり商社が現場と打合せした上で、当社にオーダーされてくるといった流れになっていたのです。
最初のうちはスムーズでしたが、新幹線工事の最盛期になると車輌・在庫ともに不足。膨大な数量を当日発注されてすぐに搬入といった急なご依頼もあり、納入は遅れがちになりました。さらに商社からのオーダーが間違っていたことも重なり、ついにお客様より私に直接大クレームが入ってしまいました。

 

現場に常駐し信頼を取り戻す

 

現場に急行すると、普段は穏やかな所長が『頭にきてるんだよね!』と、大変険しい表情に。私は鳶さん20人に囲まれてしまいました。商社担当者の不手際があったにしても、大規模の現場を商社任せにしていたことを猛省し懸命に謝罪。その後2週間、現場に常駐して組立の進捗を見ながら納入範囲の打合せ、現場で数量積算・手配依頼、荷揚げなどを毎日行い、休み時間にはコーヒーなどの差し入れもしました。
4~5日を過ぎた頃『あんたも大変だな』と鳶さんからコーヒーを頂き、昼は一緒に弁当を食べ、世間話ができるようにもなりました。そして2週間後、鳶さんたちに『もう大丈夫だから明日は来なくていいよ。何かあったら、すぐあんたに連絡するからな。手ぶらで良いから時々は現場を見に来いよ!』とお許しを頂きました。その後は、何か問題があれば、事前に相談、早めに調整し『あんたが言うならしょうがない』と言って頂ける関係を築けました。
こうして竣工の日を迎えることができ、総売上1億円の実績を無事に拳げることができたのです。営業はクレームを発生させないことが前提ですが、ピンチをチャンスに変える、問題が発生したらその後の対応こそが大事だと、痛感した体験でした。

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